個人的にサロンデュショコラで毎年外せないブランドのひとつ、【クリスティーヌ・フェルベール】のシェフパティシエ、フェルベールさんは別名”コンフィチュールの妖精”と呼ばれています。
コンフィチュールとは果物を砂糖などと煮詰めたもので、ほぼジャムと同じものと理解していいかと思います。
フランス・アルザス地方出身の女性シェフが手掛ける繊細なフルーツ使いが特徴のブランドで、
サロンデュショコラ常連の大人気ブランドです。
フルーツを使ったチョコレートはいろいろなブランドで並んでいますが、フェルベールさんのチョコレートはフルーツの酸味や甘み、香りが鮮明で、食べるたび想像していた美味しさをはるかに超えてくるのです。
毎年、最初のひとかじりで「美味っ!」と声が出てしまいます。
今年のサロンデュショコラでも多数のアソートボックスが販売されていましたが、
その中で新作のハチミツと果実を使ったチョコレートを頂きました。
こちらが新作のボックスで<花々と花梨、果物とハチミツ>という名前が付けられています。
タイトル通り、地元・アルザスのハチミツと果実を掛け合わせたチョコレートが9粒入ったアソートです。
中のチョコレートのラインナップはこのようになっています↓
しっかり味わいたいので同封されていたフランス語の説明書きを翻訳しました。(↑)
画像ごと自動翻訳しているのでところどころ変な言葉になってしまっている部分もありますが
だいたい意味は分かります。
何度も出てくる”Miel”ミエル=はちみつを指します。
今回のアソートははちみつとフルーツがメインですが、グランマルニエとキルシュの2種のお酒が陰ながらいい仕事をしていると感じました。
フェルベールさんが言うには、”コンフィチュールだけをチョコでコーティングすると時間が経つにつれ水分が抜けてゼリーのように固くなる。これを防ぐためにガナッシュのベースを挟む必要があった”とのことで、それぞれのコンフィに合うようなお酒×ガナッシュの組み合わせを計算されているようです。
ミエルと名付けられたチョコレート(写真左)はガナッシュがなめらかで、口に広がるとはちみつの香りがじわじわ広がり、その後チーズのようなコクのある発酵に近い風味がしてきました。
スーパーなどで手軽に買える、”知ってるあのはちみつの味”は全然しません。えぐみがなくとてもまろやかです。
シトロンミエル(写真右)は上部がキルシュ風味のホワイトガナッシュ、下部がレモンともみの木のハチミツのコンフィと2層仕立てになっています。
コンフィ部分は瑞々しく、ちゅるんと透き通っていてレモンの酸味が感じられます。先ほどのミエルとはまた違う、馴染みのあるはちみつの味もふんわり香ります。
キルシュはさくらんぼから作るブランデーの一種ですが、キツいお酒の味やアルコールの香りはなく、ホワイトチョコと相まって軽やかな風味のみが残っていてなめらかで食べやすいです。
その他にもパッションフルーツやグレープフルーツを使ったもの、またのど飴のイメージが強い花梨(かりん)を使った珍しいチョコレートなど、フェルベールさんならではのフルーツそのものの味を楽しめるチョコレートを味わうことができました。
毎年の新作ももちろんのこと、定番商品もどれも素晴らしいので毎回選ぶのに苦労します。
そして作りこまれた絵本のようなパッケージデザインも毎年の楽しみの一つです。
フルーツガナッシュが好みの方にはまず1番にお勧めしたいブランドですので
興味のある方はぜひ来年のサロンデュショコラでチェックしてみてください。
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